ビジネス英語上級編 会話とパワポに即役立つおすすめ本2冊

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英文メール定型集とか電話英会話本などは卒業してしまっている方にとってinspiringな本を2冊ご紹介します。

会社やビジネスにどっぷり浸かった生活をしていると、大人同士が決めた暗黙のルールやしきたりを分かり顔で遵守し、それを継承していかざるをえません。得意先はいつも益々ご清栄であり、何処かに行くときは万障繰り合わせて、ものを頼むときはご尽力を賜り、不幸があれば心中お察し申し上げ、精進して参ります所存を失わず、何卒よろしくお願い申し上げながら物ごとが回っていきます。そんなガチガチ日本語モードから英語に切り替えるのは楽ではありませんね。

同時通訳

この本は以下の2タイプの方におすすめです。

①海外拠点に転勤になり、または海外拠点/取引先とコンタクトする部署につき、日常的に英語で仕事をすすめていかざるをえないけれど、大人ビジネス日本語のネイティブになってしまっている ひと。仕事ができる人間なのに、英語の場となればその頭のキレを発揮できていないと感じておられる諸氏。

②翻訳と通訳の違い、喋れることとその2者の違いが分からない管理職(全世界が英語を話すことを期待する英米人は結構これが多い)から、英語ができるからという理由でプロではないのに通訳を頼まれるひと。このフレーズは言っても無駄だけど、お客様が聞き耳を立てているから何か言わざるを得ない、とか中途半端に英語ができる客にチェックを入れられていると感じる(んなら頼むなよといいたい)瞬間を経験している。

つまり、尻に火がついている方々。

そうじゃない人たちが読んでももちろん興味深い本です。

では以下の日本語を英訳してみてください。

1)ではそういうことで、ひとつよろしくお願いします。
2)そこを何とか。
3)まことに不本意ですが、やはり。
4)ご意見としていかがっておきます。
5)お言葉を返すようですで、大変恐縮なのですが

この本は日本人同士でしか通じない日本語の英訳100問。これの解説と解答。直訳してもmake senseしない日本語を、別の日本語に訳し、それを英訳するというプロセスを説明してくれているわけで、英訳というより実のところは日本語訳の本です。先に触れたようにビジネス日本語に凝り固まっている頭には非常によい柔軟体操になります。

1番の例を挙げると

「ではそういうことで、ひとつよろしくお願いします」これをまず別の日本語に置き換えます

「ありがとうございます。どうか本件がうまくいくといいですね」そして英訳

「Thank you very much, and let’s hope things work out successfully.」

ちなみに2番以下の解答はこの本によるとこうなります。

2) I understand the difficulty, but I’d still have to ask you this big favour.
3) We very much wish we could, but unfortunately it’s not the case
4) We appreciate your input
5) With all due respect,

ビジネス

こちらはビジネス雑誌でよくお目にかかる言葉、主に動詞にフォーカスした本です。日常会話をビジネス会話にかえるキーワード60、と説明されています。もちろん会議や交渉の場でこれらの言葉を使えば、プロフェッショナルな印象を与えること確実。

でも実際に即役に立つのはパワポのプレゼンでしょう。トランジションやアニメーションを駆使したり、デザインが凝ったグラフィックなテンプレートをダウンロードしたりと、パワーポイント機能を活用すればプレゼンのレベルは向上します。一方、業界や会社のルールでそんなに凝ったものにはできないとか、社内用なのでコーポレートカラーで統一する程度にとどめたいとかデザインに関しては結構考えることも多い中、言葉のチョイスの重要性が軽視されがち。簡潔でビジュアルなだけに特に動詞を代えるだけでスマートでpersuasiveになります。60語をなるべく多く使うだけでずいぶん印象が変わります。サンプルを挙げてみました。

Commit
x We do our best to customers.
ただベストを尽くすだけで、がんばっても実績が伴わないことも想定されて頼りない印象です。
○ We are committed to customer satisfaction.
約束した結果を絶対に出すぞという意気込みが感じられます

Challenge
× We are facing a big problem.
problemだと聞き手がはじめからネガティブな印象をもってしまい、その後の話が難航する恐れがあります。
○ We are facing a big challenge
難問に挑戦しているが、それはやりがいのある課題であり、乗り越える意志までが表現されています。
(政治家のスピーチには絶対でてきますね、この言葉。都合の悪い問題は全部challenge)

Implement
× We will try the new scheme next month
あまり結果にコミットしていない印象を受けます
○ We will implement the new scheme next month
実行するという内側からの強い意志を感じさせるエグゼクティブらしい表現です
(わたしはエグゼクティブらしいとは思いませんが、事実ヒジョーに多用される言葉ですよね)

以上2冊は読み物として読んでも面白い本です。
それにしても、「英語ができる」っていう表現、よく耳にしますが、意味の幅が広くて深くてちょっと怖いフレーズです。

 

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モノクロ写真好きによる「こだわってるこれについてひとこと言いたい」ブログ。犬が歩けば棒に当たる的に社会・本・映画・フードなど。使用写真は自前です。

2 コメント

  1. おっ、Control、 Alt 、Deleteキー同時押し出来るようになったんですね、
    ご回復おめでとうございます!ブログのお休み、寂しゅうございました。

    最近、日々英語を忘れていきます、英語以外も色々と忘れることが多い年頃です。
    一冊目がとても気になるけど、基本からやり直さないと無理そうだなあ……。
    まずは『くまのパディントン』辺りを読んでみようかと。

    • キーボードは両手打ちできるようになりましたが、車の運転はまだです。オートマならいけそうですが、うちは二台ともマニュアル車で渋滞の中の通勤は1−3速のギアチェンジを何百回もしなきゃいけませんから、あいたた、なんていっている状態では無理です。とほほな状態はまたまだ続きます。
      この肩の関節のみならず複雑に繋がって筋肉や腱がバランスをとりながら動く仕組みなので、骨折からの回復はかなり厳しい道のりです。リハビリ痛し。

      パディントンは映画がリリースされるみたいですよね。この機会にどうぞ。でもDarkest Peruへの旅心をかき立てられてしまいそうですね。

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